株式会社マツモトコーヒーでは上質のコーヒー生豆を使用し、新鮮なコーヒーをお届けします。


パナマから、ミッション最後の訪問地であるコロンビアへ向かいました。コロンビアは4度目の訪問になります。
 コロンビアという国を最初にイメージするのが、危険な国、麻薬の国、テロの国と最悪のことばかり浮かんでくるのではないでしょうか!私が初めてコロンビアを訪問した5年前は、一人で行かざるを得ない状況の下で、スペイン語をまったく喋ることもできないですから、たいへん不安でした。 当時、コロンビアはコーヒー生産地の中でも危険な地域、と言われていましたのでなおさらです。
 一昨年、私たちが帰国した次の日に、反政府ゲリラ組織FARCの最高幹部が、国軍の奇襲作戦で死亡しています。当局からゲリラ側の報復が予想されているので、コロンビアの訪問の際は、軍や、警察、政府の建物に近づかないようにと警告も出ていたようです。
 しかし、現政権のウリベ大統領がテロに対して強硬な政策を掲げ、国民から高い支持をうけているのが大きな要因でしょうが、コロンビアを訪問の度に、治安も良くなってきているように感じました。
 産地の概要ですが、コロンビアの首都ボゴタは、アンデス山脈の盆地、標高2600mに位地します。人口850万人のたいへん大きくて緑豊かな美しい都市です。
 滞在中の散歩も楽しみにしていますが、道行く人と目があえば、笑顔で答えてくれます。もちろん危険な目にあったことなど一度もありません。そして、高地特有の感覚も体験します。
 まず、熟睡できないことがあります。「どこでも寝ることができる」と言う同行の方も、何度も目が覚めてしまったようです。また普段から運動していない人が、ボゴタの地に立った気持ちの高ぶりから、気分よく軽くジョギングでもしようなら、すぐ息苦しさを感じ、まれに軽い高山病になる場合もあるようです。
 さらに、日本出国から1週間以上も経つと、必ず日本食が恋しくなります。産地への行程には幾つかの制限がある中で、普段はあまり好んで口にしないカップ麺ですが、ボゴタのように気圧が低い所(沸点が90度)でも、カップ麺にお湯を入れて”チン”すれば大丈夫。こうした、おいしく食べる工夫も生まれ、手軽さのわりに満足感も得られ、とても重宝します。
 最高級のコロンビアコーヒーは、ボゴタから車で数時間足らずで行ける、ボカヤ県の小さな村で栽培をされています。この村の主な産業はコーヒーです。村は小規模の農家100以上から成り立っていますが、収量が少ない為、今まで注目されることがありませんでした。栽培されるコーヒーは、すべて村の農協に集められ、混ぜられていました。
 この地域は昔ながらの在来種(ティピカ亜種)の栽培にこだわり続けていました。ご存知のようにティピカ種は、病気にも弱く、生産性がよくありませんので今まで敬遠ささていましたが、ティピカ種はコーヒーの最大の魅力である素晴らしい香りと甘さを兼ね備えています。
 そこに私たちは着目したのですが、毎年コロンビアを訪問するのは、購入するコーヒーをカップによる鑑定と、ロット分けをするためです。この作業は品質を維持する上において欠かすことができません。だからこそ「アンデスコンドル」は、コロンビアコーヒー最高級品質と言えるのです。
 村のティピカ種は枝が細く、花の付き方もまばらであるのがお分かりかと思います。(ティピカ種の花の写真)
 この貧弱?な木がほんとうに素晴らしいコーヒーを生み出しているのかと、とても不思議なのですが、その村のテロワールが、おいしいコーヒーを創り出してくれるのでしょう。
 また、写真に写っております女性は以前、FNC(コロンビア国立コーヒー生産者連合会)で、品質鑑定をおこなっていましたカップテイスターです。昨年から彼女もアンデスコンドルの鑑定に加わっています。今回メンバーに加わったことで、私たちにとって非常に力強い存在になりました。
 今回は、昨年から取り組んでおります新たなキャラクターのコロンビア生産地にも行ってきました。それはキンディオ県アルメニア地区のコーヒー農園で、ボゴタから飛行機で約1時間のところにあります。そこには、ボヤカ県とはまったく違った大規模な農園がたくさんありました。コーヒーの木がきれいに並んでいるのがお分かりかと思います。(写真アルメニアの大きな農園)
 この地区では、カツーラ種というティピカ種とはまた違う品種が、主に栽培されています。このカツーラ種はコクがあり、深焙りにしたときに、とても素晴らしい香りとキャラクターを醸し出してくれます。このような素晴らしい農園が、コロンビアには多くあります。
 私たちが求めていた最高級品質のコロンビアコーヒーを、安定して購入し続けるためには、毎年の訪問でコーヒーを鑑定する必要があります。その度、現地の農園主やサプライヤーに要望を伝え、理解を求めていくことも重要です。写真はその際の様子です。輸出業者の品質管理室で行えることもあれば、農園の片隅の小さな小屋で行わなければならないこともあります。こうして選び抜かれたコーヒーを、日本へ持ってくる際にも、細心の注意が必要となります。
 昔ながらの伝統的農法での安定した量を確保し、しかも安全で安心のできるコーヒーを、私たちは日本のお客様にお届けしています。
 ぜひ、お客様には生産者の顔が見えるおいしいコーヒーを楽しんで飲んでいただけるよう、生産者から消費者から生産者にとフィードバックできるコーヒーを、これからも創っていきたいと思っています。それが私たちの最高の喜びです。
 次号は、2月1日からたくさんのお客様と一緒に訪れた、インドネシア・リントン・ニフタのコーヒーについて記させていただきます。

珈琲店経営情報誌「珈琲と文化」No.73より転載


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